一昨年の1月。長女が小学2年生に進学するにあたって、あれこれ不安になっていたのかもしれません。
「マンガでわかる 精神論はもういいので怒らなくても子育てがラクになる「しくみ」教えてください」
著:中島 美鈴
イラスト:あらいぴろよ
ASIN:B09RF86PFQ
出版社:主婦の友社
発行日:2022/1/31
あらいぴろよさんのほのぼのした漫画と、公認心理士の中島美鈴さんによる分かりやすい解説とプラスαの文章で構成されています。
この本の好きなところは、何か問題が起こっているときに、その人の特性や性格のせいにせず、環境や行動に焦点をあてましょうと言っているところです。
例えば
やるべきことが時間までにできない
忘れ物をしてしまう
のはその人の特性や性格のせいではなく、それをする「しくみ」にあり、「しくみ」を考えるうえで「こうあるべき」という思い込みがないか見直しましょう。
と言っています。
ちなみに、子育ての本です。
自分の事だと思った。
部下の事だと思った。
上司の事だと思った。
となりませんか。
そうです。
本書は著者である中島さんが認知行動療法の考え方を土台に、具体例を散りばめながら、問題解決の方法と考え方を示しています。子育てを舞台としていますが、自己啓発本やビジネス本にも通じると私は感じました。
つまり、ただHow toがいくつも書いてあるだけでなく、元となる考え方も解説されているので「じゃあ我が子だったらこうしようかな」と応用が利きます。
我が子だったらの部分を「私だったら」「部下だったら」「上司だったら」「相手先だったら」
に変えてもよいです。
子育てのブランクがあって働くの大丈夫かしら?
と思っているお母さんにはぜひ読んでほしいです。
子どもという未熟で思い通りにならない相手を、日々マネジメントしているその経験は、きっと社会で必要とされる能力だと私は思います。
さいごにひとこと
実はこの本を読んだことを忘れていたのですが(こら)、我が家は子どもの動線を意識した模様替えをたくさん行いました。環境を整える記述が脳裏に焼き付いていたのかもしれません。
例えば子ども服。以前は小さくたたんで衣装ケースにいれて、居間から一番遠い子ども部屋にあったので、子どもの着替えがはかどりませんでした。思い切って服の数を減らし、ハンガーラックにすべて掛け、居間に配置しました。
ちなみにこの方法、本書ではまた違った方法が描かれています。
我が家だったらこの環境!を考えるの、子どもを叱るよりずっと楽しいですよ。